最近、「痩せる注射」として話題になっているGLP-1受容体作動薬。
でも実はこれ、糖尿病の治療薬なんです。
「えっ、糖尿病の薬が美容と関係あるの?」と思った方も多いはず。
薬剤師の視点から、血糖と美肌のつながり、
そしてなぜGLP-1が「美容によさそう」と言われているのかをわかりやすく紹介します!
1. 糖と肌って関係あるの?実はめちゃくちゃあります
糖尿病って、単に「甘いものの食べすぎで血糖値が高くなる病気」…と思ってませんか?
実はそれ、肌の老化とも密接につながっているんです!
高血糖が続くと、余分な糖がたんぱく質とくっついて「AGEs(終末糖化産物)」っていう老化物質が生まれます。こやつが肌の老化を招く悪の権化的な存在です!
このAGEs、肌のコラーゲンやエラスチンを壊してしまって…
→ しわ・たるみ・くすみの原因に!
図:糖とたんぱく質がくっつくとどうなる?

2. 血糖をコントロールすると肌が若返る?
血糖コントロールって「健康のため」だけじゃなく、実は美容にも直結しています。
血糖が安定すると、糖化が進みにくくなって肌のハリや透明感も保たれやすくなるんです。
さらに、糖尿病でよくある「血流の低下」や「乾燥肌」も、ちゃんとコントロールできていれば防げる可能性が。
図:糖尿病が肌に与える悪影響まとめ

3. GLP-1ってなに?なんで痩せるの?
最近話題のGLP-1受容体作動薬。キャバ嬢のお姉さんやインフルエンサーがたまに挙げてるマンジャロやリベルサスとかがこれに該当します。
もともとは糖尿病の薬ですが、体重が落ちやすくなることで美容目的でも注目されています。
GLP-1はもともと体の中で作られるホルモン。
これを薬として使うと、こんなことが起こります:
- 食欲が自然に減る
- 胃の動きがゆっくりになる → 満腹感が続く
- 血糖が安定しやすくなる
つまり、食べすぎを防いで血糖も安定 → 結果的に体重が落ちやすくなるんです!
図:GLP-1ってどう効くの?

4. 胃の動きがゆっくり=肌がキレイになる?
実は「胃の動きを抑える」って、ただ食べすぎを防ぐだけじゃないんです。
胃腸に負担をかけすぎず、血糖の急上昇を防げることで、AGEsの発生も抑えられる。
その結果…
→ 肌の糖化が進みにくくなる
→ コラーゲンのダメージが減って、肌のハリが保たれやすくなる!
つまり、美肌の土台が整うってことですね。
5. 美容目的のGLP-1使用には要注意!
ここまで読むと「使ってみたい!」と思うかもしれませんが、注意点も。
GLP-1はあくまで医師の診断と処方が必要な医療用医薬品です。
美容目的の自己使用は、
- 副作用(吐き気、低血糖、脱水)
- 未承認の使用による健康被害
など、リスクが大きいことも。
使いたいなと思ったときは、必ず医師や薬剤師に相談してくださいね。
まとめ:糖を制する者は美を制す!
糖尿病の薬=健康のためだけじゃない。
血糖コントロールは、美容とアンチエイジングにも大きく関わっているんです。
薬剤師としても、美と健康を両立する知識を発信していくことって、とても意味のあることだなと感じます。
これからも「肌と薬とホルモンの不思議な関係」、わかりやすく届けていきたいと思います!
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